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公立中学校の未来

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今、東京の各地で公立中学校の統合が進んでいますね。
それは東京だけでなく全国的にも同様です。
僕の通っていた中学校も近隣の3校と統合され廃校となりました。

私の住んでいる目黒区の近隣中学では、すでに旧第二、第五、第六の3校が『目黒中央中学校』に統合され
平成18年から開校。
第三、第四中学校が統合され平成27年4月より『大鳥中学校』として開校しています。

やはり、母校が無くなるというのは寂しいもので、地域住民の中では無論反対派が少なくないようです。
その意見は分からなくもないですが、現実問題、現在のままで進むわけにはいかないでしょう。
なぜなら、児童数が圧倒的に少ないからです。

例えば、目黒三中と四中を例にとってみると、平成23年の生徒数が

・三中=160名で1学年2クラス。学校全体で6クラス。
・四中=241名で全体のクラス数が8クラス。(学年によってクラス数に変動がある)

区の資料によれば、これが平成27年には、

・三中=151名で1学年2クラス。学校全体で6クラス。
・四中=229名で全体のクラス数が7クラス。(学年によってクラス数に変動がある)

そして、少子化の影響でますます児童数が減少していくと予想しています。

上記をみると、それほど数に変動がないじゃないかと思われるでしょうが統合前の状況がギリギリの人数というか、むしろ少し足らない状況なのだそうです。
学校運営のための固定費、教員の配置(給与)がまず問題なのでしょう。
あとは学校行事、部活などにも影響があるようです。

これを統合することによって平成27年の開校の時には、合計380名、クラス数12クラス(各学年4クラス)という形にしていきたいというスケジュールでした。
実際、平成29年時点で生徒数合計368名、クラス数12クラス(各学年4クラス)で運営されています。

個人的な意見を言わせてもらうと、まぁ、そのくらいの生徒がいないと学校としても盛り上がらないから仕方ないんだろうな~っと思います。
あと、何しろお金が無いですから。区に。

やはり児童数に対して学校の数が多過ぎるんだろうと思います。
調べた所、今現在、目黒区には中学校が9校あります。
目黒中央中学、大鳥中学が開校されるまでは目黒一中~十一中まであって、さらに東山中学校っていうマンモス校をあわせて12校あったわけです。

これって、第一次ベビーブーム、その後の第二次ベビーブーム世代(まぁ、第二次ベビーブーマーってのは我々のことだけど)を
そっくり受け入れるためのキャパなわけです。

・第一次ベビーブーム=269万人(1949年)
・第二次ベビーブーム=209万人(1973年)

以上の人数を受け入れるための学校数があるわけです。
それに対して、2000年の出生数は、110万人程度。
半分ですものね。そりゃ統合しなくちゃ、やっていけるわけがない。

本当であれば、我々第二次ベビーブーマーが結婚適齢期を迎えて、ちょうど2000年くらいに第三次ベビーブームが到来するはずだったわけです。

けど、見事にコケてしまいました。

『失われた10年』っていうらしいんですが、ちょうど、第二次ベビーブーマーが大人になる頃、バブルがはじけて
以来、今なおず~~~っと、不況が続いています。
今、政府的には景気が上がってきているってことになってますが、実感としては低め安定ですよね。
だから、みんな先行きが不安で結婚しない。
いや、結婚できない。よしんば、結婚したとしても自分たちが食うことで精一杯で子供を作らない。

そして、これからも出生数が増加するとは思えない状況。
好景気になるとも思えませんし。

だから、遅かれ早かれ学校数を減らすってのはやらなきゃいけないわけです。
あとは、いつやるかの問題で。

それと、区立中学校を統合しなくてはならない理由はもう1つあります。
それは、私立中学校への進学率です。

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区立、私立の進学率は?

目黒区の場合、私立中学への進学率の割合は30%を超えます。

出生数が半分になった挙句、3割を私立に持ってかれたんじゃどうしようもないですよね。
しかも、私立への進学率ってのは今後も増加する予想なわけです。

なんで、そんなに私立が人気なのか?
もちろん、目黒区に住民に富裕層が多いってのもあると思うけど、ウチみたいな中間層でも私立進学を考えたりするわけです。無理して。
なんでか?
理由は様々だとは思います。

・中高一貫教育への期待
・いじめなどの問題

この辺が王道な理由です。

でも、僕の思う中学受験してよかったとい思える理由は他の記事でも書いていますが、なんといっても「親が制御できる受験」
というところではないかと思うのです。
高校受験、大学受験になると親が何を言おうが、基本的に本人次第となります。

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中高一貫校の整備

東京に限ったことなのかどうか分かりませんが、小学校高学年保護者の間では、

『今後、ますます中高一貫校が増えるから高校受験が厳しくなる。
だから、経済的に余裕があるなら、ちょっと早いけど中学受験をさせてエスカレーターで上がらせたほうが子供にとって楽』

という流言飛語が飛び交ったりします。
これがウソかホントかイマイチ分からないけど、噂ってのは怖くて、いつのまにかそれが多数派になってしまったりします。

いずれにしても都区としては、中高一貫教育校を念頭に置いて今よりも多くの中高一貫校を整備ができれば起死回生の逆転となるわけですが、なかなか難しいでしょうね。
中学っては区立だけど、高校って都立ですものね。普通。
国の機関ってのは異常に連携が下手だから、管轄が違うってだけで全然話が進まなくなるから。

総合して考えると、都区は相当、保護者、生徒に好印象を与える学校作りをしないとますます、区立中学校の未来ってのは厳しいものになると思うわけです。

んで、これって、東京だけのことじゃないですものね。
日本全国で少子化が進んでるわけだから。

学校統合っていうのは、あくまで付け焼刃。
それだけじゃ、減少は収まらないでしょう。

もっと民の立場に立った学校整備を是非進めて頂きたいものです。

そんなこんなで中学受験本番まであと数日となりましたね。
とにもかくにも悔いのない受験を。

この記事の監修者

リョウスケ

✓教育ブログ歴9年。月々130,000PV。
✓塾講師、家庭教師経験あり。
✓過去の経験と、9年間様々な受験情報・教育情報・学習サービスをみてきた筆者が経験をもとに解説していきます。⇒運営者情報はコチラ
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