子どもの中学受験を考えてるんだけど、塾を使わず自宅学習だけでも大丈夫かな?実際のところはどうなの?
大学全入時代のいま、お子さんの将来のことを考え中学受験を検討しているご家庭が多いです。
しかし、それに反比例して不景気のため会社員の給料がなかなか増えない状況。
教育費を工面するのも大変ですよね。
とお考えの方が多くいらっしゃるのも無理はありません。
結論から言えば、
- 塾なしでも中学受験することは可能です。
では、塾なしで中学受験をする際のコツ・注意すべきことはなんでしょうか?
詳しく解説していきます。
この記事を読んでわかること
- 塾なしで中学受験をする際のコツ・注意すべき6つのポイントを解説しました。
塾なしで中学受験をする際のコツ・注意する6つのポイント
塾を利用せず中学受験をする際のコツ・注意すべきポイントは6つあります。
- 自主的に勉強する習慣をつけること
- 適切な参考書・問題集を使うこと
- 何度も繰り返し学習に取り組むこと
- 外部模試を受けること
- 外部模試を受け、弱点を繰り返し復習すること
- 子どもだけでは無理。親が伴走すること
1つずつ詳しく解説します。
1.自主的に勉強する習慣をつけること
当たり前のことですが、お子さんが『自主的に勉強する習慣をつけること』がもっとも大切です。
学習習慣がある子であれば、適切な参考書・問題集があれば成績は伸びていきます。
「そんなことか」と思うかもしれませんが、実は小学生にとってもっとも大変なのが「勉強を習慣化」することです。
机に座って勉強をしている雰囲気を出していれば良いというわけではなく、その日の学習問題をノルマ通り解けば良いというわけでもありません。
- しっかり頭に入れることができているか?その学習体制ができているか?
ということが大事です。
塾に通っている場合は、遅かれ早かれ塾側で「学習する姿勢」「学習に向かう気持ち」を整えてくれます。
そこが塾のメリットです。
お子さんは毎日継続学習できていますか?
一度親目線で確認してみてください。
2.適切な参考書・問題集を使うこと
前項で少し触れましたが、受験勉強をするにあたって『適切な参考書・問題集』を使うことは大事なことです。
小学校の教科書をきっちり覚えていればいいんじゃないの?
中学受験は小学校の授業だけでは足りません。
もちろん基礎は小学校で教えてもらう内容が大切ですが、プラスアルファの取り組みが必要です。
だからといって、はじめから高度な応用問題を解くことは難しいので、基礎を固めることが大事です。
素人である親も見ればわかる基礎から丁寧に分かりやすく書いてある参考書・問題集を選択すること。
あまりにも何を選べばよいか分からない場合はネット上でおすすめの参考書・問題集の情報を参考にしてもよいでしょう。
3.何度も繰り返し学習に取り組むこと
ドイツの心理学者、ヘルマン・エビングハウス「忘却曲線」をご存知でしょうか?
人間の記憶定着率を数値化したグラフがあるのですが、
- 1時間後には56%
- 1日経つと約70%
- 1週間経つと約80%弱
は忘れてしまうと言われています。
1時間後に56%も忘れちゃうんだね......
非常に残念ですが、そういうことなんです。
記憶には短期記憶と長期記憶があります。
この二つの違いは
- 「数時間~数週間で忘れてしまう記憶」か
- 「数ヶ月~数年もつ記憶」か
の違いです。
英単語や暗記科目などの勉強は短期記憶に属するものが多いですね。
- 単語単体だと本人にとって無意味な文字の羅列に見える(単語の意味しか分からない)
- 単調で同じようなものが多い。
- 覚える情報量が多い。
このような理由で無理やり頭に入れているケースが多いので、一旦覚えても数時間で忘れてしまう可能性の方が高いです。
このように単調な記憶は、短期記憶なので一度覚えても忘れてしまいます。
これを長期記憶にする必要があります。
これには何度も反復することによって脳に「これは重要な事ですよ」と判断させる必要があります。
ですから、何度も繰り返し復習をやるしかないんですね。
冒頭に申し上げた通り「学問に王道なし」でしてコツコツ何度も繰り返し学習に取り組むことが大事ですね。
4.外部模試を受けること
積極的に外部模試を受験してお子さんの学力をしっかり把握しましょう。
塾に通っている場合は、外部模試はともかく塾内の模試をかかさず受験しているはずです。
データが残っていて
- 「学力的にどの位置にいるか」
- 「どの部分が強くて弱いか」
が分かっています。
弱い部分を重点的に学習していけば効率よく学力を上げていくことができます。
通塾しないとなるとデータが全くありません。
「お子さんの学力」「強み・弱み」が分からないと志望校を決めることも、どんな戦略・対策で学習に取り組んでいけばいいか分かりません。
そこで活用するのが『外部模試』です。
中学受験には、以下のように様々な外部模試があります。
各模試、難易度も受験者数も違います。
お子さんのレベルに合わせて活用するようにしましょう。
よく分からない場合は、とりあえず首都圏模試、四谷大塚の合不合判定テスト、日能研の全国公開模試は受験者数が多くお子さんの位置を把握しやすい模試なので受けるようにしましょう。
とにかく外部模試は必ず受験するようにしてください。
「彼を知り己を知れば百戦殆からず」です。
自分の位置・強み・弱みを知らずして勝利はありません。
5.外部模試を受け、弱点を繰り返し復習すること
前項の続きになりますが、外部模試を受けたら
- 点数が良い悪い
- 偏差値がどのくらいか
に一喜一憂するだけでなく、できなかった部分をチェックし重点的に復習しましょう。
できる教科を伸ばすよりも、できない教科を徹底的に学習するほうが伸びやすいのは皆さんお分かりになると思います。
お子さんの学力に穴がないよう、少なくとも基礎問題で失点することのないように弱点を徹底的につぶしていきましょう。
6.子どもだけでは無理。親が伴走すること
もっとも大事なことは「自主的に勉強する習慣をつけること」といいましたが、お子さん1人で習慣をつけるのは無理です。
僕は、中学受験は精神年齢の勝負だと思っています。
大人びていて、
- 今、僕のやることはコレ
- コレをやることで、将来自分にとってこんな風に影響・メリットがある
- だから今は努力しよう
と考えられる子は強いです。
ただし、そんな子は稀(まれ)ですよね。
子どもですからゲームをしたいし、漫画も読みたいし、友達と遊びたいです。
子どもだけでコントロールしろというのは酷(こく)です。
親がペース配分をしてあげる必要があります。
お子さんの勉強に付き添い、時には教えることも非常に大変な作業です。
大変ですが塾を利用しないというのは、塾に代わってあなたがそれらをコントロールすることに他なりません。
それをお任せできるのが塾の良いところです。
- ちょっと自信がない
というあなたは念のため、次の項で集団塾のメリット・デメリットを解説しますのでチェックしてみてください。
集団塾を利用するメリット・デメリット
塾なしで中学受験できるのがベストですが、
- 念のため集団塾について理解しておきたい
というあなたに集団塾のメリット・デメリットを解説します。
集団塾を利用するメリット
メリットを3つ解説します。
以下のとおりです。
学習指導とスケジュール管理
塾を利用すれば、学習指導とスケジュール管理をある程度塾側にお任せすることができます。
これが集団塾を利用する最大のメリットです。
塾なしで中学受験をする場合は、指導面・生活面ともに100%親の伴走が必要になります。
その負担を50%に減らす意味で集団塾はメリットがあります。
中学受験の情報
塾なしの場合、どうしても中学受験の情報が少なくなります。
通塾していれば、否が応でも情報は入ってきますし、ライバルではあるもののママ友から情報が入ってきます。
ライバルがいることによる安心感とモチベーション維持
これはお子さんの性格にもよりますが、良きライバルがいることで
- お子さんが自分のやっていること(中学受験)をポジティブにとらえることができる
- それに応じて学習へのモチベーションも維持できる
というメリットがあります。
ライバルがいる環境は、マイペースにコツコツ学習を進めるのが合っているお子さんの場合はストレスになることもあります。
その場合は、集団塾でなく家庭教師・個別指導塾を検討しても良いでしょう。
家庭教師・集団塾については別項で解説します。
集団塾を利用するデメリット
次にデメリットを2つ解説します。
多額の費用がかかる
最大のデメリットはこれですね。
集団塾を利用する場合、多額の費用がかかります。
例として我が家が中学受験をした際にかかった実際の塾費用を表にしました。
小学4年(年間) | ¥450,000 |
小学5年(年間) | ¥700,000 |
小学6年(年間) | ¥1,100,000 |
中学受験塾費用(3年間)総合計 | ¥2,250,000 |
このように感じです。
我が家の場合、公立中高一貫校受検でしたので、私立受験に比べて若干安いはずです。
それでも、3年間で225万円かかりました。
莫大な金額ですよね。
私立中学に進学する場合、このあと入学金・授業料が必要になります。
それらも考慮した上で、利用するようにしましょう。
- 『さすがにこの金額は無理』
というご家庭も多いでしょう。
そういったご家庭には集団塾ではなく家庭教師か個別指導塾をおすすめします。
理由は次の項で解説します。
時間の制約
ご存じの通り、集団塾は決められたスケジュールで授業を進めます。
何があろうとも、授業時間には塾に行って授業を受けなくてはなりません。
今どきの小学生は他の習い事があったり、忙しい子が多いです。
だからといって、授業を休んでしまうと授業に付いていけなくなります。
他の習い事で忙しい子や、マイペースに学習を進めたい子には時間的に制約のある集団塾は合わないかもしれませんね。
これに関しても、家庭教師や個別指導塾を利用すれば解決できます。
デメリット2点がネックで集団塾利用をためらっている場合、家庭教師・個別指導塾を利用すれば解決できます。
次項で詳しく解説します。
おすすめは家庭教師・個別指導塾
ここまでお読みいただき
- さすがに私1人で中学受験の伴走をするのは厳しいかも
- でも、集団塾の費用を捻出するのも難しい
- それにウチの子はマイペースだからライバルと競争するのは合わないかも
- 他の習い事もあって、毎週、時間割どおりに授業を受けられない
というご家庭には『家庭教師・個別指導塾』をおすすめします。
- 『塾なし受験』と
- 『集団塾をがっちり利用する』
の間(あいだ)をとるという意味で、家庭教師・個別指導塾はとても使いやすいです。
利用者の状況によって、指導内容・料金をコントロールできる
家庭教師・個別指導塾は1コマ当たりの金額で料金設定されているところが多いです。
会社によっては、月4回以上の受講が必須という会社もありますし、シバリの無いところもあります。
つまり、
- 費用をかける気になればドンドンかけられるし、最低限のプランで安く利用することもできる
ということです。
集団塾の場合、1コマあたりの計算ではなく『月謝(月いくら)』のところが多いですよね。
授業を受けようが、受けまいが料金は変わりません。
- 利用者の状況によって、指導内容・料金をコントロールできる
ここが集団塾と違い家庭教師・個別指導塾の料金面での最大のメリットといえます。
家庭教師の場合、利用者の希望で時間を指定できる
さらに家庭教師を利用した場合、
- 指導時間を利用者側が指定できる
というメリットがあります。
しかも、自宅に来てくれますので通塾・送迎の時間も必要ありませんし、オンライン家庭教師であればオンライン上で受講できますので、さらに時間的に余裕ができますし、敷居も低いです。
素人である親でなく、指導や管理をプロにお任せできる
そして、最後にこれ。
- 素人である親でなく、指導や管理をプロにお任せできる
という点です。
費用・時間的に集団塾ほどシバリがなく、プロに指導や管理をお任せできるのでとても利用しやすいです。
費用は月4回の指導で10,000円~20,000円/月で利用できる安い家庭教師・個別指導塾があります。
当サイトとしても家庭教師・個別指導塾の利用をオススメしています。
家庭教師・個別指導塾は無料体験授業を受講できるところがほとんどです。
一切損がありませんので一度、トライしてみてください。
詳しくは以下の記事で詳しく解説していますので是非ご確認ください。
ココがおすすめ
最後に
今回は塾なしで中学受験をする際のコツ・注意すべき6つのポイントを解説しました。
- 自主的に勉強する習慣をつけること
- 適切な参考書・問題集を使うこと
- 何度も繰り返し学習に取り組むこと
- 外部模試を受けること
- 外部模試を受け、弱点を繰り返し復習すること
- 子どもだけでは無理。親が伴走すること
今回紹介した6つのポイントを抑えていただければ塾なしでも十分中学受験を戦えるでしょう。
しかし「ちょっと不安」という場合は、塾を利用することをおすすめします。
「費用的にきびしい」という場合、前述の通り、家庭教師・個別指導塾であれば月1~2万円程度で利用できる塾もあります。
しかも、集団塾のように「途中でやめづらい」ということもありません。
是非、効果的にお子さんの武器として利用していきたいですね。